被ばくについて

被ばくを少なくするための取り組み

レントゲンやCTは、X線を使用するため被ばくを伴う検査です。しかし、現在の装置は日々目覚ましい進化を遂げており、少ない被ばくで高精細な撮影を行うことが可能となっています。

診断参考レベル

医療機関で行われる単純X線撮影やCT検査など、放射線を用いた検査で受ける放射線被ばくを「医療被ばく」と言います。医療被ばくには患者さんの病気を見つけるという大きなメリットがあるので、法律でこれ以上放射線を浴びてはいけない量は決められていません。これは医療被ばくに限度を設けてしまうと、患者さんが病気の診断や治療に必要となる放射線検査を受けられなくなるという大きな不利益を被ってしまうことを避けるためです。しかし、高すぎる放射線量は病気の診断のためには不必要な被ばくとなり、患者さんも不利益を被ることになってしまいます。そのため医療現場では、病気の診断に必要となる最小限の放射線量で検査が行うことが求められており、医療放射線に関係する学会や団体などから構成された「医療被ばく研究情報ネットワーク(J-RIME)」が策定している【診断参考レベル】という基準が用いられています。

例)この場合、胸のレントゲンを撮影するために必要な被ばくの量がA病院とB病院では9倍異なっています。ここに診断参考レベルをあてはめると、A病院は基準値より随分少ない放射線の量で検査を行っていますが、十分に診断可能な画質を担保できているでしょうか?(放射線の量が少なすぎると画質の低下を招きます)対して、B病院は基準値より多い放射線の量で検査を行っていますが、もっと放射線の量を減らす工夫は出来ないでしょうか?このように、各施設の検査による被ばく量を適正化するためのきっかけになる基準、それが診断参考レベルであり、当院で行われている被ばくを伴う検査は全てこの診断参考レベルを考慮した上で行われております。

患者様に対する説明

当院放射線科では、放射線被ばくから国民の生命の安全確保に努める『放射線管理士』『放射線機器管理士』『被ばく相談員』が在籍しており、患者様に安心・安全な検査を受けて頂くことを第一に考えております。

また、被ばくに関する質問として頻度の高い内容については別途資料をご用意しておりますのでご覧ください。